You Tube連動
Ds Microphones
今回の製品レビューはYouTube連動です。弊社YouTube Channel PlantubeにDs 収録Microphonesに関する動画を掲載しましたが、本ページは、それを更にfollow upする目的での掲載です。
動画が先か、本ページが先かはあまり問題では無いと思いますが、流石に動画をご覧いただかないと本ページの内容もわかりにくいと思いますので、ぜひご覧ください。
Product Overview of Ds Microphones
今回はブランド 14セットを中心に掲載しました。Ds mic packageが存在するものはそれを手配したのですが、必ずしも、そうは問屋が卸してくれませんでした。当初はブランド対抗 ドラムマイクパッケージ
みたいな企画をイメージしていたのですが、ドラムマイクパックをリリースしていないメーカーもあるのでもう少し公平な感じにしたいなと思い、各メーカーの担当さんと相談したりしつつ機種選定を進めていきました。
今回収録したのは、
Brand | Kick | Snare | 12" tom | 13" tom | 16" tom | Overhead | Hi-Hat | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | AKG | P2 | P4 | P17 x2 | - | |||
2 | D112 mkII | D40 | D112 | P2 | C451 B x2 | - | ||
3 | D12 VR | C451 B | C214 | C314 | C414 XLS x2 | C451 B | ||
4 | audio-technica | ATM25 | ATM98 | AE2300 | ATM450 x2 | - | ||
5 | AE2500 | AE2300 | AE3000 | AT4050 x2 | AE5100 | |||
6 | AUDIX | D6 | i5 | D2 | D4 | SCX25A x2 | SCX1HC | |
7 | Ehrlund Microphones | EHR-D | EHR-H | HER-M | EHR-E | HER-M x2 | EHR-M1 | |
8 | sE electronics | V KICK | V BEAT | sE 8 x2 | - | |||
9 | SENNHEISER | e 902 | e 904 | MK 4 | - | |||
10 | SHURE | PGA52 | PGA57 | GPA56 | PGA81 | - | ||
11 | BETA 52 | BETA 57 | BETA 56 | KSM137/SL-X x2 | ||||
12 | SM57 | BETA 181/C | SM27 | KSM137/SL-X | ||||
13 | BETA 56 | SM57 | SM27 | - | ||||
14 | SM81 | BETA 98AD/C-X | KSM137/SL-X x2 | - |
です。
動画で追いかけることができなかった部分等も補足していきたいと思います。また、個別にPick upするに値する製品はProduct Reviewの個別entryを作りたいと思います。
同じ現象を切り口を変えて記載する形になりますのが、内容が動画と重複する部分があるのはご容赦ください。
Sound Impression of Ds Microphones
1.)AKG DRUM SET Session I
- Kick
- P2
- Snare
- P4
- 12" tom
- P4
- 13" tom
- P4
- Floor tom
- P4
- Overhead
- P17 x2
- HI-Hat
- -
明るめの音色が印象的で、高域が目立つ印象です。
Attackがくっきり出るので扱いやすいであろう反面、低域の太さは不足する印象です。
ただ、環境が整っていない状況下で12インチウーファーサイズのスピーカーなどでLiveを行うときには、このくらいの低域量感の方が逆にSpeakerにダメージを与えることが少ない気がします。
今回のpackageのなかでは一番安価な部類になると思いますが、ドラムマイクは良いもの1本あっても仕事にならないのでまずは安価なモデルから初めてUpgradeしていく、もありだと思います。
実際P2をFloor tomに使用した動画も収録済みです。
2.)AKG Dynamic Mic set
- Kick
- D112 mkII
- Snare
- D40
- 12" tom
- D112
- 13" tom
- D112
- Floor tom
- P2
- Overhead
- C451 B x2
- HI-Hat
KickがD112(mkII)になりますのでだいぶ聞き慣れた感じになります。中低域の解像度がだいぶ上がり、後で処理しやすそうな、守備範囲の広そうな音になってきています。
D40がもう数本揃えば、DRUM SET CONCERT I、と設定できたのですが、手配可能だったデモ機の数の関係でTom周りのマイクは、FloorがAKG P2、12,13インチがD112になりました。
いわゆるAKG soundという印象です。
3.)AKG Condenser Mic set
- Kick
- D12 VR
- Snare
- C451 B
- 12" tom
- C214
- 13" tom
- C214
- Floor tom
- C314
- Overhead
- C414 XLS x2
- HI-Hat
- C451 B
KickのD12 VR以外をCondenser Micにしてみました。D12 VRのActive Filterは使用していません。
動画内で目次さんも仰っていたかと思いますが、だいぶ艶みたいなものが感じられ、高級感が出てきます。このコンデンサーマイクの質感
はDyn+EQで引っ張り出すのがかなり難しい感じというか、やはりこの辺を比べると、マイクアレンジっ大事だなと感じます。
このセット内容はAKG DRUM SET PREMIUMもどきをトライしたものです。TomをC214にするか、C414にするか悩んだのですが、今回はO/H C414、Tom C314+C214にしました。
Bill Schnee Respect!というセットです。
4.)audio-technica Dynamic Mic set
- Kick
- ATM25
- Snare
- ATM98
- 12" tom
- AE2300
- 13" tom
- AE2300
- Floor tom
- AE2300
- Overhead
- ATM450 x2
- HI-Hat
- -
さて、お国は移って漆の国
、日本です。
AKG D112、SHURE BETA 52と並ぶKick micの定番ATM25をBottom endに据えたDynamic mic setです。
No-EQ収録ですが、暴れることのない非常に扱いやすそうな音です。
O/HのATM450は今回始めて使ってみましたがO/HやHi-Hatにぴったりな印象です。Percussionの金物系にも向くと思います。
5.)audio-technica Condenser Mic set
- Kick
- AE2500
- Snare
- AE2300
- 12" tom
- AE3000
- 13" tom
- AE3000
- Floor tom
- AE3000
- Overhead
- AT4050
- HI-Hat
- AE5100
KickはAE2500,TomがAE3000です。AKGのときと同様audio-technicaというブランドイメージはしっかり残しつつもより上品に、よりワイドレンジになっている印象を受けます。
Kick用のAE2500ですが、1つのマイクにコンデンサーマイクとダイナミックマイクの2つのエレメントが格納されていますのでGt ampの収録にも向いています。EQいらず、とまではいいませんがEQをかけることなくFaderバランスのみである程度質感をコントロールすることが可能なマイクです。
6.)AUDIX
- Kick
- D6
- Snare
- i5
- 12" tom
- D2
- 13" tom
- D2
- Floor tom
- D4
- Overhead
- SCX25A x2
- HI-Hat
- SCX1HC
今回試したマイクの中で一番ガッツある音質のマイクな印象です。個性的でジャンルは選ぶと思いますが、ハマると非常に強い部分がある音質だと思います。
D2,D4はかなりのロングセラーでマイナーチェンジを繰り返しながら20年以上に渡って販売され続けていますし、O/Hに使用したSCX25Aは別のタイミングでPfにも使用したことありますが、明るい、AUDIXらしい音色で非常にOpeしやすかったのを覚えています。
7.)Ehrlund Microphones
- Kick
- EHR-D
- Snare
- EHR-H
- 12" tom
- EHR-M
- 13" tom
- EHR-M
- Floor tom
- EHR-E
- Overhead
- EHR-M
- HI-Hat
- EHR-M1
新興メーカーに分類されるであろうEhrlund Microphonesです。9:15からのO/Hのみの回線を聞いていただくとよく分かるのですが、今まで効いたことの無い音像/音質を持つマイクです。オンマイキングよりはオフマイキングが有効そうな印象のブランドですが、別のタイミングにGt Ampに使用したときも、演奏者が「バッチリ!」とおっしゃってくださったのでポテンシャルの高いマイク群だおともいます。
Ehrlundのマイクに関しては、
とレビューしていますのでご興味あれば覗いてやってください。
8.)sE electronics
- Kick
- V KICK
- Snare
- V BEAT
- 12" tom
- V BEAT
- 13" tom
- V BEAT
- Floor tom
- V BEAT
- Overhead
- sE 8 x2
- HI-Hat
- -
こちらもSHURE,AKG,NEUMANN,SENNHEISERなどと比べると新しいメーカーです。コンデンサーマイクを中心にバリエーションを増やしてきた印象で、弊社スタジオ備品として
が存在し、それ以外にも
なども使用してきました。モダンな音でありつつ、Classicなマイクと組み合わせても破綻しない次世代のマイクメーカーの代表の一つといっても良いと思います。
V KICK/V BEATに関しては独立したレビューも記載しました。
9.)SENNHEISER
- Kick
- e 902
- Snare
- e 904
- 12" tom
- e 904
- 13" tom
- e 904
- Floor tom
- e 904
- Overhead
- MK 4
- HI-Hat
- -
ドラムマイクの定番の一つ、MD421を生み出したブランドのモダンシリーズ evolution seriesからe900シリーズを試すことができました。e600も可能なら試したかったのですが、デモ機の予定が会わず断念することに...。
ブランドの音の傾向を把握する、という意味ですと問題ないと思いますが、やはりe600とe900の違いも気になるところです。
全体的にしなやかなヨーロピアンサウンドな印象を受けます。AKGとはまた違ったベクトルです。
evolutionシリーズもかなり息の長い製品ですが、マイクスタンドが不要なe604、e904がリリースされたあと一気にライブハウスに普及した印象です。
その意味では一般(とはいえ圧倒的に少数派だと思いますが)の方にも馴染みがある音質かもしれません。
10.)SHURE PGADRUMKIT7
- Kick
- PGA52
- Snare
- PGA57
- 12" tom
- PGA56
- 13" tom
- PGA56
- Floor tom
- PGA56
- Overhead
- PGA81
- HI-Hat
- -
今回AKGと並んでDs mic packageが用意できた3つ目のブランドSHUREです。あのSM58を生み出したブランドです。ちなみにSMシリーズは当初スタジオ用途で開発されたとのことです。型番SM
(=Studio Microphone)にもその名残が残っています。
いかがでしょうか。AKGのときも感じましたが少なくともDs trackだけで判断すると価格とは一体何なのか?...
という印象を受ける方もいらっしゃるかもしれません。そのくらいよくできたマイクキットです。
SHUREらしい質感があり、他のマイクにも負けていない印象です。Bassなどの他の楽器と混ぜてくると弱い部分が見えてくるのかもしれませんが、先程も記載した通り、Dsのマイクはキットで必要な部分があるので予算の兼ね合い、みたいなときには選択肢に入れてほしいマイクです。
11.)SHURE BETA series
- Kick
- BETA 52
- Snare
- BETA 57
- 12" tom
- BETA 56
- 13" tom
- BETA 56
- Floor tom
- BETA 56
- Overhead
- KSM137/SL-X x2
- HI-Hat
- -
SHURE BETA seriesでくんだセットです。OHにBETA 27があれば最高だったのですが、数量の関係で無理でした。
コメント中で目次先生もおっしゃっていますが、SHUREという個性の中に更にBETA series
の個性がある印象です。
BETA52に関しては僕は、どちらかというとLiveの現場で見かけることが多いのでBETA 52のKickの音を聴くと「あー、PAでよく聞く音だな」と感じます、LivehouseのKickの音、といっても良いかもしれません。
12.)SHURE
- Kick
- BETA 52
- Snare
- SM57
- 12" tom
- BETA 181/C
- 13" tom
- BETA 181/C
- Floor tom
- BETA 181/C
- Overhead
- SM27
- HI-Hat
- KSM137/SL-X
Kickは引き続きBETA 52ですがマイクポジションは変更してあります。11.)に比べてややBatter headに近づけてあります。
SM57のSNの音にはやはり安心感を覚えますね:-)。
加えてBETA 181のタムの音が素敵です。
BETA52の音も11と若干違うのがわかっていただけるでしょうか。マイキングの重要性を示す事実と言っていいかもしれません。
13.)SHURE
- Kick
- BETA 52
- Snare
- BETA 56
- 12" tom
- SM57
- 13" tom
- SM57
- Floor tom
- SM57
- Overhead
- SM27
- HI-Hat
- -
Kickは引き続きBETA 52ですがマイクポジションは変更してあります。12.)に比べてBatter headにさらに近づけてあります。
タムがSM57という、最近あまり見かけなくなったセッティングです。やはり優秀なマイクであることを証明するかのようなサウンドです。扱いやすく破綻が少ない印象です。
14.)SHURE
- Kick
- BETA 52
- Snare
- SM81
- 12" tom
- BETA 98AD/C-X
- 13" tom
- BETA 98AD/C-X
- Floor tom
- BETA 98AD/C-X
- Overhead
- KSM137/SL-X x2
- HI-Hat
- -
Kickは引き続きBETA 52ですがマイクポジションは変更してあります。14.)に比べてややBatter headに更に近づけてあります。
今回試したSHUREのセットの中で一番好みのタムの音がしたのはこちらでした。
Kick以外がコンデンサーマイクですのでやはり、独特の艶が感じられます。
Afterwords
いかがでしょうか。
メーカー、モデルによって少なからず、音色に差があります。これにマイキングやEQ/Dyn処理が加わるわけですからそれは相当のバリエーションを生みますね。
今回の動画はこちらのPlay listからまとめてご視聴いただけます。
お時間あるときに眺めてみてください。
date:
checker:Takumi Otani