elysia
mpressor

お久しぶりです。図らずしてレビューの期間が空いてしまいました(汗)

今回はelysia mpressorを見て行きたいと思います。

きっちり高価なコンプレッサーです。ドイツ人がまじめに作りました!という印象の製品ですね。

早速見て行きましょう

Product Overview of mpressor

さて,届いたデモ機を見ての最初の印象は「しっかりしていそうだなぁ」というもので,museqの時と同じ印象を受けます。

ずっしりと重くデュアルモノ設計になっています。もちろんステレオリンク可能です。

入出力はすべてXLRでInput/Output/Sidechainがそれぞれ2個ずつです。Unbalancedにも対応しており,その場合には入力は coldをgroundに落とし,出力側はcoldは浮かせるのが推奨のようです。

片側のチャンネルのレイアウトを見て行きましょう。

上段 左から

Thireshold
一般的なコンプのThresholdを変わりありません。時計に周りに回すとThreshold値が下がっていくのが少数派,というくらいでしょうか。-18dB~+16dB
[SC Extern]
Sidechain入力を有効にします。
Attack
これも一般的なAttackと同じです。ただ,最短だと0.01mSec(=10万分の1秒)です。
0.01-150 mSec
[Auto Fast]
これを有効にすることによりエンベロープが変化します。Impulseのような信号により素早く対応します。
Release
これも通常のreleaseと同じです。
5-1.2k mSec
[Anti Log]
リリースのエンベロープに変化が出ます。
Ratio
これも通常のRatioですが,値をマイナスにすることができます。
1.2~10~-4.0
EQ Gain
最初はDetector信号にかかるのかな,と思ったのですが,どうやら違うようで調べてみるとNiveau Filterというものでした。反時計周りに回していくとFreqを境に低域がブーストされ高域がカットされます。時計回りではその逆です。
[ON]
Niveau Filterを有効にします。
EQ Freq
Niveau Filterの境界周波数を決定します。[x10]ボタンを併用することにより26Hz-22kHzをカバーします。
[x10]
EQ Freqの値を10倍にします。
GR Limit
その名の通りGR(Gain Reduction)の限界値を設定します。
0~21dB
[ON]
GR Limitを有効にします。
Gain
Make up Gainです。0-20dB

単体のソース,バスインサート,Mix Master どれに通しても楽しそうですね。

Sound Impression of mpressor

さて,今回はMixのマスタリングコンプ的な使い方と各楽器に通しての2種類試せましたのでその辺を基に印象を書いて行きましょう。

Compression for 2Mix

まずは2MixにGR Limiter OFFでかけてみます。

かけて行くとアタックタイムが0.01mSecなのが影響しているのかパチパチと音がします。Clockがずれている時の音に近いです。

1/100000 secとなるとサンプリングレートにもよりますが,PCMデーターだとせいぜい数サンプル分ですね。それはそういう音になると思います。

アタックを少し遅めにすると「うん,そうそう」という感じに。

とはいえ,非常に自然です。多少オーバー気味にコンプレッションしてみましたがそこまで大事になりません。今回のソースはDSD録音されたPianoだったので,ダイナミックレンジ,周波数レンジ申し分ありません。生演奏ですので過剰なコンプレッションは違和感しか出ないのですが,mpressorですとナチュラルに効いて,かつきちんとレベルを抑えてくれます。

Museqの時のも感じましたが,がっしりした感じの質実剛健な印象も健在です。

mpressorで好印象だったのが前述のGR Limitです。コンプレッサーですのでやはり深くかけると音質変化は免れないのですが,GR Limitを入れておくことにより過剰なコンプレッション/音質変化から開放されます。

むしろ「6dBくらいのこの感じでずーっとかけっぱなしにしたい!」という時などは非常に有効かと思います。

Compression for Kick

Kickのオンマイクとオフマイクに使用してみました。

アタックタイムを10mSec弱くらいにしてGRが3-4dBにになるようにThresholdを動かします。

改めて音質変化が少ないのに驚きます。取扱説明書のグラフからはハードニーコンプレッサーのようですが,なめらかなかかり方のせいでソフトニーコンプレッサーの様に聞こえます。

ダイナミックレンジはキッチリ叩かれているようでDAWのメーターは安定したの触れ方をしています。

Compression for Voice Percussion

アカペラ収録のタイミングがあったのでVoice Percussionにも使用してみました。

ここでもいい仕事してくれます。

やや強めにコンプレッションしたのですが,音が引っ込むことなく何事もなかったかのように安定したパフォーマンスが得られます。

コンプレッサーは(というよりDynamics全般は)やからすとMIXでなんとかする,というのが難しいのですが,mpressorをためして,「これならがんがんいけるなぁー」と感じました。

Afterwords

Elysiaのカラーがしっかり出た職人気質なコンプレッサーだと思います。派手さはありませんが確実に仕事をしてくれる凄腕職人のような感じでしょうか。

他の同価格帯のコンプと比べて,異なる掛かり方をするので強力な選択肢になるでしょう。

elysia,mpressor 画像

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checker:Takumi Otani

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Product Review