beyerdynamic
TG I53
さて、今回はbeyerdynamicのTG I53を見ていきましょう。コンパクトなペンシルコンデンサーマイクです。
Product Overview of TG I53
さて、Specと参りましょう。
TG I53
- Transducer type
- Condenser (back electret)
- Operating principle
- Pressure gradient
- Polar pattern
- Cardioid
- Frequency response:
- Close miking: 20 - 20,000 Hz
- Distant miking (measured at 1 m): 35 - 20,000 Hz
- Open circuit voltage
- 6.8 mV/Pa (-43.4 dBV) ±2.5 dB
- Nominal impedance
- 200 Ω
- Load impedance
- ≥ 1 kΩ
- Max. SPL at 24 V and 48 V phantom power
- 140 dB
- S/N ratio
- 61 dB [CCIR; Q-Peak], 71 dB [A; RMS]
- Equivalent SPL
- 23 dB [A; RMS], 33 dB [CCIR; Q-Peak]
- Power supply
- Phantom power: 12 - 48 V (recommended: 48 V)
- Power consumption
- 4.7 mA
- Connection
- XLR, 3-pin, male
- Dimensions
- 100 x 19.5 mm
- Weight (without clamp)
- 36 g
- 周波数特性曲線
参考までにMC 930の周波数特性曲線も掲載します。
比較するとMC 930の方がフラットといって良いかと思います。感度も7dBほどMC 930の方が好感度ですが、この辺は価格差を考えたらこのくらいの差異はあって欲しいものです。AKGのC451 Bのカーブと似ている気がします。
あとMC 930より一回り小さいというのも特徴でしょうか。
Sound Impression of TG I53
Checking TG I53 at Studio
さて、音に参りましょう。今回もスタジオに持ち込んでまずテストです。
流石にAttnuationの無いマイクをSnareなどには使用できません(MC 930にAtt.を入れた場合と同じくらいの感度なので大丈夫かもしれませんが...)。OverheadとHH, Rideに対して使用してみました。
MC 930に比べて高域のPeak値が高いので少しきらびやかな印象です。MC 930で感じたしっとり感
はあまり感じられません。Off-mikingのOverheadもHH/Rideでのon-mikingも同じ印象です。
と言ってマイナスな印象はありません。癖の少ないコンデンサーマイクらしいマイク
、と言ってよいと思います。
Checking TG I53 at Live
性能は問題ないのでLiveでも使用してみたいとLive houseのオペに持ち込んでみました。TG(=Touring Gear)なので堅牢性などは問題ないと思いますし、そもそもマイク本体を叩かれるようなことがなければ正常に使用できて然るべきです。
いざマイキングしてみて感じたのが、そのコンパクトなボディによるマイキングのしやすさです。Liveでコンデンサーマイクが使用されることが多いのはDs周りだと思いますが、Ds周りは舞台上で楽器の密度が一番高い場所
だとも言えます。ドラマーのセッティングに依存しますが、シンバルなどが密集する状況でマイキングする必要があります。この状況下で小ぶりなマイクは大歓迎です。直径が19.5mmとNeutrikのNC3FXXの外径とほぼ同じですし、全長も100mmとコンパクトです。XLRコネクターをL型のNC3FRXなどにすれば更に攻めたマイクセッティングも可能でしょう。
Afterwords
コンパクトで非常に使いやすいマイクです。それでいてそこまで高価ではありません。弱音楽器の収録ともなればSelf Noiseも気になるところですが、on-mikingでgain upが少ない回線では気にならないと思いますし、Ds周りで使用したときには僕は気になりませんでした。
高価なマイクはもちろん良いですが、数が必要ともなるとなかなかそうも行かないところです。
価格以上に役に立ってくれそうなマイクです。
date:
checker:Takumi Otani
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