Allen & Heath
WZ3 series

今回のProduct Reviewは久しぶりにミキサーです。しかもアナログミキサー!前回は(僕の記憶が正しければ)M400でしたのでアナログミキサーという観点に立てば初めてですね。

Product Overview of WZ3 series

今回チェックしたのはWZ3 12:2です。ch数や搭載エフェクトの差を除けば、すなわち音質や使い勝手の観点からだと参考にしていただける部分があると思います。

さてAllen&Heath(以下「A&H社」),WZシリーズに関して少し説明しておきましょう。A&H社は業務用コンソール、レコーディングコンソール、最近はDJミキサー(Xoneシリーズ)などを作っている英国の会社です。非常にしっかりしていて使いやすく、音質も僕の好みの音です。一時期国内代理店が安定しなかったこともあり、YAMAHA,Mackie、Soundcraft Spritと比べると少しマイナーな存在かもしれません。数年前からKIDさんが国内総代理店を勤めることになり、安定した国内供給が行われておりA&H社のファン(?)としては嬉しい限りです。

Common Spec

さて今回のレビュー、シリーズで取り上げますので共通となるスペックを掲載しておきたいと思います。

こんなところでしょうか。あと-20dB PADと各ch +48Vは搭載していますがphaseはありません。シリーズでサイズが同じというのはちょっと嬉しいですね。IEA19inchラックマウント可能です。ケースもすべて共通です。

Other Spec

現在(20090523)WZ3シリーズは5機種リリースされています。

WZ3 16:2

WZ3 16:2

16機のHAと搭載。モノラル16ch インプットミキサー

「ST in」を2系統装備

デジタルエフェクト搭載


WZ3 14:4:2

WZ3 14:4:2

10機のHAと搭載。モノラル10ch+ステレオ2ch インプットミキサー

「ST in」を4系統装備

4Gr、2Matrix搭載

Talk Backインを搭載


WZ3 12:2

WZ3 12:2

8機のHAと搭載。モノラル8ch+ステレオ2ch インプットミキサー

「ST in」を4系統装備

デジタルエフェクト搭載


WZ3 20S

WZ3 20S

4機のHAと搭載。モノラル4ch+ステレオ8ch インプットミキサー

「ST in」を8系統装備

最高16 St inを制御可能

キーボードミキサーなどに最適


WZ3 12M

WZ3 12M

16機のHAと搭載。モノラル16ch インプットミキサー

パッシブマイクスプリッターを16機搭載

モノラル12系統/ステレオ6系統の独立ミックスが可能

モニターコンソールとしての用途に最適


さて、いろいろな目的にあわせてえらぶことができるまさにMulti-Purpose(=多目的) Mixer!!といえるでしょう。

chごとに基盤が用意されていますのでクロストークも一括基盤の製品に比べて有利で、またノブなどもパネルにしっかり固定されています。ぐらつきなど皆無です。業務機の一番重要なところは信頼性(=頑丈さ)といってもいいと思いますが、Annex recのハイエンドアウトボードと同じく操作にも安心感がもてます。

回路のジャンパーをいじる必要があるのだと思いますが、

を変更可能です(パネルにスイッチがあるものもあります)。

Sound Impression of WZ3 series

では音質のチェックと参りましょう

今回は1U 8ch プリアンプをチェックする機会があったのですが(レビュー乞うご期待!)そこにHAの音質比較という目的であわせてチェックです。
ソースはDsです。

を録音してみての印象です。

Mic → WZ3 12:2 HA → DirectOut(工場出荷時は「PreFader」)→Recorderと言う流れで録音しました。回路上EQをバイパスにはできないのですが、EQ、HPFなどは使用していません。

収録を終えて、まずザクッと試聴しての印象ですが、昔触ったことのあるA&H社のSRコンソールと同じ音がします。分離もよく非常にクッキリした音です。
何というか、音ににじみがなく、Faderをあげるときちんとその分、音に反映してくる感じでしょうか。張りのある中域と、ワイドなレンジが魅力です。英国のミキサー!という音といってもいいかもしれません。Midasなどと同じ印象です。

上位機種(SRコンソール)のEQはLF,HFも周波数可変なのですが、こちらは固定です。この「Fs固定のeqにおいていくつに周波数を設定するか」というところがメーカーのセンスというか、音、音楽に対するアプローチが伺え、設計の腕の見せ所でもありおもいますが、60Hzと12kHz、なかなか(?)です。
その昔は100Hz,1kHz,10kHzという3バンドが多かったように記憶していますが、個人的にはあまり音楽的な設定とは思えません。
しっかり設計されているミキサーのEQの設定は「この周波数、音楽にとって大事だと思うんだけど、どう?」といわれているようで非常にすんなり効きます。A&H社も然りです。

HAのしっかりした設計に音楽的なEQ、100mm Fader、申し分ない性能です。

Afterwords

高性能(=頑丈でいい音、更には操作性も)なミキサーをお探しの方、いかがでしょうか?一度音を聴いてみていただいて損はないミキサーです。気になることや、「専門的過ぎてワカンネー」「ジャンパーの変更に関して」などご不明な点ございましたらお気軽に該当商品のお問合せフォームからお問合せください。

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