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t.c. electronic
konnekt 24D

今回もインターフェイスです。
今回はt.c. electronicの konnekt 24Dです。
ぱっと見るとedirol UA-25を一回り大きくしたような何の変哲もないインターフェイスなのですが、箱にはこうかいてあります。
intelligent I/O - Integrated F/X
そうです。ただのインターフェイスではなくTC PowerCoreのように内部にDSPと搭載しプラグインとしても使用可能です。もちろん録音時にこれらのエフェクタを通してその音を録音することも可能です。
内部に搭載されているのは
FABRIK C:Comp+EQ+De-Esserの組み合わせた、いわゆるChannel strip的なFXです。
FABRIK R:Reverbです。
ちょっと話はそれますが、PCだけだと、CPUパワーが不足するから外部DPSを搭載して、エフェクトはそこに任せる、という発想はそんなに新しいものではありません。皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、Digidesign Pro Tools(TDM)はそのもっとも代表的な例でしょう。他にはUniversal Audioやt.c. electronicがPCIスロットに搭載するDSPボードを発売していました。最近ではWavesやFocusrite,t.c. electronic、更にはSolid State LogicもがFireWire接続可能な外部DSPを発売していますね。
いくらPCが高速になっても専用機としてのいわゆるOutboard DSPが今後もどんどん開発されてくるでしょう。
閑話休題
店頭のデモPCにさくっとインストールを済ませ、早速FABRIKを試聴してみました。
FABRIK Cをリズムのトラックにインサートし、聞いていきます。
Compと書きましたがMulti Channel Compになっています。
グラフィカルなインターフェイスで「Threshold」「Ratio」といった見慣れた文字は見当たりません。
書くと難しく受け取られそうなので、操作方法は省略しますが、非常に簡単です。マウスでポイントを動かすとその通りに音が変化します。
楽しい楽しい、コンプ(というかダイナミクス)は奥が深いエフェクタだといわれますが(実際、僕もそう思います)、コレはそんな壁を取り払ってくれる面白い操作方法だなと思います。
次にEQです。4band full-parametric EQになっています。コレはよいですね。Digital EQなのに(?)自然でかつ非常によく効きます。
t.c.のイメージどおりというとわかってもらえるかもしれません。
さてさて次はFABRIK Rをボーカルにかけてみました。
4つのプリセット(カテゴリといったほうがよいでしょう)から選んで、マウスでポインタを動かしていく感じです。
いやー上品ですね。M5000やM3000、System6000を開発したメーカーなのですからあたりまえかもしれませんが、この価格でコレが手に入るのはM3000を購入した僕としてはちょっと悔しいものがあります。
このFabrik C/R、PowerCoreとして購入すると9万円くらいします。
コレはお買い得です!!
さて、前後しましたが、外見を見ていきましょう。フロントにはNeutrik コンボコネクタを採用した下HA搭載のMic/Line/Inst入力が2つ、Headphone端子が2つあります。
リアパネルはLine入力が4つLine出力も4つ、S/P DIFのI/O,MIDI I/O,FireWire端子×2,adat I/Oがあります。そういえばm、Firewireの端子にすぐ下に"Bus powered firewire"とあります。電源端子もありますらか、そちらを使う方が音質的には有利なのですが、いざというときには助かる嬉しい機能ですね。
前述の通りモードを切り替えると録音するときの音にFABRIK Cを作用させるとが可能です(モードの切替は専用ソフトウェアで行います)。
当たり前ですが、きれいにかかります。若干レイテンシーが出てしまうので、そこはモニター回路をうまく使って逃げるしかありません。
HAの音質もしっかりしていて、多くの業務機を作り出してきたメーカーのオーラを感じます。
インターフェイスの買い替えを検討している方、ちょっと頑張ってこのハイエンドな音を体験しみてみませんか??
t.c. electronic,konnekt 24D

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checker:Takumi Otani

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