iFi-Audio
iPurifier 2

Product Overview of iPurifier 2

以前USBケーブルを交換すると音が変わるということをレビューで触れましたが，今回のiPurifier 2はUSBのノイズを除去し，クロックを再生成してくれると言うものです。

ノイズを除去するシステムはActive Noise Cancellation®と呼ばれ，軍事分野の技術を応用しています。ノイズキャンセルの原理はバランス信号がノイズに強いのと同じ原理です。PCのマザーボードはいろいろな処理が行われているのでノイズが乗りやすい，いや，ノイズ源と言っても差し支えありません。REclock®.,REbalance®がジッター，DCオフセットを除去してクリーンな状態にしてくれます。

何やら凄そうな装置に思えますが，見た目は可愛くもあり，かっこ良いコンパクトな見た目で一番シンプルな言い方をしてしまえばUSBノイズフィルターということになるのでしょう。ただ，実際の作動は前述のとおり，先端技術を駆使したものです。

スペックですが，現行品はUSB-Bのみ，将来的にはUSB-A，C，microもリリース予定とのこと。USB Audio I/FはUSB Bが多いのでとりあえずは問題無いでしょう。

USB3.0の入力も可能ですが，信号速度はUSB2.0とのこと。30gと軽量です。

Sound Impression of iPurifier 2

さて，職場の録音環境はUSBを使用していないので自宅環境で試して見ました。USBケーブルなども交換してみてのチェックです。

ただ，USBケーブルを抜く，ということはI/Fの認識が一度切れる，ということになりますのでAB比較のようなチェックではありません。挿して，認識させて試聴の繰り返しです。

あくまで印象が中心のレビューになりますことご了承ください。

自宅環境はUSB InterfaceとApple MacProが接続されています。そのInterface側にiPurifier 2を挟んでみます。

めんどくさいですが，再起動です。そうじゃないシステムもあるのかもしれませんが仕方ありません。

とりあえず音を出してみて印象ですが，ぱっと聞きの印象の変化は少ないです。当たり前ですが，iPurifier 2を外してみての印象もそこまで変わった気はしません。

ただ，試聴環境が，I/Fの電源ケーブルにAir Cable Strike AIR3-ST-1.5を使っていたり，USBケーブルにNUMERO 4255を使っていたりしますので，「それなりにチューニングされたシステム」である，ことに起因する伸びしろの狭さという部分は有ると思います。

しばらく挿したままで使っていました。
1,2週間使ってふと感じたのは「音量を上げても耳が痛くない...」をいうことです。あと長時間作業してもストレスを感じることが減りました。
「ちょっと耳を休めようかな」，という休憩が減った印象です。

誤解を恐れずにいうと，マイクのノイズフロアが下がったというか，安いコンデンサーマイクを使った時の「ざわざわした感じの音」がなくなるという印象でしょうか。

声も含めてアコースティックなものを扱っている方には大きなアドバンテージになると思います。

Afterwords

PCやI/Fによってノイズの出方はまちまちだと思います。SSDとHDDでも消費電力が違いますから当然です。

今回チェックしてみての予想ですが，バスパワーで動くI/Fにはすごく効くと思います。電源ケーブルを交換する+クロックが整う，という2つの効果が得られますから。
また，バスパワー駆動でHAを搭載しているモデルに対しても非常に有効だと思います。

個人的にはバスパワー駆動の製品よりは外部から電源供給できるモデルのほうが安心して使えますが，こういったアイテムがあるのであれば，場合によってはバスパワー駆動モデルのほうが音質的に有利かもしれません。

こういうアクセサリーは「無いと動かない」ものではないのでなかなか手を出しづらいのですが，1つ持っていると意外と使い回しが効く，という側面があります。

近々iFi-Audioの他の製品もチェックしていく予定ですので楽しみにお待ち下さい。