api
525

Product overview

さて、またまたにわかにハイペースなProduct Reviewですが今回はapi 525を取り上げたいと思います。
コレはVPR Alliance対応のコンプレッサーでタイプとしては1176や660のような「フィードバック」方式のコンプレッサーです。
つまり、入力レベルが+4dBで、Thresholdを下げていくことでコンプレッションを行うタイプではなく、内部のThresholdに入力をあげて音を当てに行くタイプです。

もちろん、APIオリジナルオペアンプ2510および2520を採用しています。

Panel

ではパネルからみてみましょう。
一番上には
input(Threshold)
output(make-Up)
があります。
その下にGRメーターがあり
Releaseを決定するボタンがあります。AttackはAutoなのか変更するノブやボタンは見当たりません。
その右側にRatioを決定するボタンがあります。Ratioは2:1か20:1から選択するようになっています。
その下はOFF,BYPASSボタンがあります。
更にその下に一番目を引くのがCeilingというノブでコレはコンプレッションとMakeUpを同時に行うつまみです。Output Levelを保ったままコンプレションを変更することが可能です。
SSLなどについているAuto GainのThresholdノブだと思ってもらってよいと思います。

Sound impression

では音のチェックに行きましょう。
同社のStereo Compressor 2500と、比較も行ってみました。
ProToolsのアウトを2つ用意し、1つを525に、もうひとつを2500に入れての試聴です。

マテリアルは現在進行中のバンドさんのKick,Sn,Bassです。
まずkickからです。とりあえずRatioが2種類しかないので悩むも何もありません。input(Threshold)とoutput(make-Up)で2500と同じようなメーターの触れ方に調整します。

まず2500から僕がよくKickに使う設定にしてみます。まあ聞きなれた感じのコンプレッションです。次に525です。いあやコレは設定が若干難航しました。最近多いタイプのコンプではないというのもあるのだと思いますが、Ceilingとinputの使い方が絶妙で。このCieling、スイープタイプではなく、セレクトタイプのノブです。リコールしやすいのですが、せめて1dBステップで刻んで欲しかったかなと思いました。とはいえ出てくる音はまさしくapiサウンドといえるものです。Outputのノブを動かさずにinputを入れていくと明らかにコンプレッションされているサウンドが。いやーかかってるなーと言う印象です。
Ratioも2:1だとコンプ、20:1だとリミッターという感じで、若干「つぶした」感が強くなります。

操作系は少ないながらも結構幅は広い音が作れそうです(自由自在とは行きませんが)。

次にスネアです。
やはり印象は同じです。2500よりも525の方が音が止まっている感があります。強力に音が変わっている感じです。
最後にベースです。
コレはRatioが20:1のモードがお勧めです。
ほんとにリミッターという感じでADコンバーターのメーターがぴたりと止まります。ベースの塊が出来る感じですね。
ゴリゴリしたベースの音だったのですが、その質感を損なうことなく音が前に出てきます。

基本的に2500をFeedbackモードで使用したときの印象にきわめて近くなります。今まで2500はtotal compとしてしか使っていなかったのですが、積極的にMixの時にも使っていけるなぁと感じた次第です。
きめ細かい設定は出来ませんが、525の割り切った感じの音は非常に好きです。ジャンルや好みが出る部分があると思いますが、やはりコレでしか出せない音を持っている機材ですね。

api,525

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checker:Takumi Otani

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