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TASCAM
DV-RA1000

TASCAM,DV-RA1000
HDが発売されて久しいのですが、DV-RA1000のレビューです。当店のRecording Studio"Annex Recording"でもPro Toolsは大活躍なのですが、僕は録音するときにApogee AD-8000のspecの関係上24bit/48kHzで録音することが多いのですが、ご存知の通りCDDAのformatは16Bit/44.1kHzです。何とかコレに変換しないといけないのですが、変換の方法には様々あります。PT内で変換してしまう方法、外部メディアにMix masterを録音する方法などです。昔はDATをmasterにしていたのですが、DATは48kHzには対応していても、bit数が20bitだったり16bitだったりします。24bitのDATはTascamにあったかな?という程度でしょうか?ハイビット/ハイレートの時代に下位bitが切り捨てられるのはあまり気分がよいものではありません。
なので24Bitのmasterはいつか使ってやろうと思っていました。
DV-RA1000は様々なレートに対応する、PCMのスレテオレコーダーであり、更にDSD録音も可能な画期的な機種です。メディアはDVD+RWを使用し、書き換えが可能という優れものです。DV-RA1000HDでは更にHDを搭載したことにより、記録できるメディアの種類が増えています。
今回のcheck内容はPT内のミックスをそのまま内部でバウンスせずにDV-RA1000に録音し、それをdbx QuantomでDA,マスターコンプレッサーのapi 2500でトータルコンプを掛け、Apogee AD-8000で44.1kHz/16bit(UV22 on)でAdし、BWFで保存すると言うものです。元のセッションファイルは24bit4/48kHzです。録音内容は生楽器が中心のインストものです。編成はSax,Tp,Pf,E.Ba/W.Ba,E.Gt,Dsというもので、オーバーダビング無しの同時録音です。録音時にはAnnex RecのHAを使用し、Apogee A-16XでADし、Alesis ADAT HD XLにADIで転送、と言うものです。最終的にPTでミックスを作っていきました。
20曲以上を3日間で録音するというやや強引なスケジュールだったのですが、無事終了しました。結果的には30曲以上のテイクが並びました。
さて、ミックスセミナーではないので、DV-RA1000の使用感想に移りましょう。
今回はPro tools systemからAES/EBUでDV-RA1000にミックスダウンしました。まさしくマスターレコーダーとして使用したわけです。formatは24bit/48kHzです。
このあと、アナログアウトボードを通して、Apogee AD-8000でADします。
このときに44.1kHz/16Bitで取り込むことにより、マスターとして完成です。
実際の使用に関しては非常にスムーズで、特に「?」なく使用できます。もちろんmanualはきちんと読んでいます。
めんどくさいといえば、DVD+RWのformatをしないといけないということでしょうか。しかしAlesis adatだってそうですし、DAWだって、dataHDはきちんとFormatしないといけないのですから当然ですね。
実際の音質ですが、特にこれといった印象がありません。若干太くなったのかな、という部分はありますが、そもそもアナログアウトボードを通過していますし、Digitalのformatが異なるのである意味なんともいえません。
しかし、おそらくそんなに印象が変わらないのですから、たいしたものです。
DA部がしっかりしている証拠でしょうね。
今回は試していませんが、この分だと、AD部も問題なさそうです。僕は結構digital転送が好き(というか楽)なのでここぞ、というとき意外はAES/EBUを使用しますが、DV-RA1000が実際使用されるケース(1.アナログのミックスマスター 2.Pro Toolsのマスター)においてはADも重要になってきますよね。
あとDATの時代がそうであったように、記録したメディアがすなわちアーカイブとして保存できるというメリットもあります。
機会があればDSDの2トラックレコーダーとしての性能も試してみたいですね。

date:
checker:Takumi Otani

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