MIDAS
M32

今回も今更感のあるレビューですが、デジタル・ミキサーのMIDAS M32を取り上げましょう。

以前一度デモ機をいじったことがあったのですが、その時は流石にレビューを書くほどの時間は取れませんでした。今回は結構みっちり試すことが出来たので現場での印象などを交えてレビューできればと思います。

Product Overview of M32

まずはスペックと参りましょうか。メーカーサイトからの転載ですが、

Processing

Input Processing Channels
32 Input Channels, 8 Aux Channels, 8 FX Return Channels
Output Processing Channels
16 aux buses, 6 matrices, main LRC
Internal Effects Engines(True Stereo / Mono)
8 / 16
Internal Show Automation(structured Cues / Snippets)
500 / 100
Internal Total Recall Scenes(incl. Preamplifiers and Faders)
100
Signal Processing
40-Bit Floating Point
A/D Conversion (8-channel, 96 kHz ready)
24-Bit, 114 dB Dynamic Range A-weighted*
D/A Conversion (stereo, 96 kHz ready)
24-Bit, 120 dB Dynamic Range A-weighted*
I/O Latency (Console Input to Output)
0.8 ms
Network Latency(Stage Box In>Console>Stage Box Out)
1.1 ms

Connectors

MIDAS PRO Series Mic Preamplifier (XLR)
32
Talkback Microphone Input (XLR)
1
RCA Inputs / Outputs
2/2
XLR Outputs
16
Monitoring Outputs (XLR / 1/4inch TRS Balanced)
2/2
Aux Inputs/Outputs (1/4inch TRS Balanced)
6/6
Phones Output (1/4inch TRS)
2 (Stereo)
Digital AES/EBU Output (XLR)
1
AES50 Ports (KLARK TEKNIK SuperMAC)
2
Expansion Card Interface
32 Channel Audio Input / Output
ULTRANET P-16 Connector
1
MIDI Inputs / Outputs
1/1
USB Type A (Audio and Data Import / Export)
1
USB Type B, rear panel, for remote control
1
Ethernet, RJ45, rear panel, for remote control
1

Mic Input Characteristics

Design
MIDAS PRO Series
THD+N (0 dB gain, 0 dBu output)
< 0.01% unweighted
THD+N (+40 dB gain, 0 dBu to +20 dBu output)
< 0.03% unweighted
Input Impedance (Unbalanced / Balanced)
10 kΩ / 10 kΩ
Non-Clip Maximum Input Level
+23 dBu
Phantom Power (Switchable per Input)
+48 V
Equivalent Input Noise @ +45dB gain (150 Ω source)
-125 dBu 22 Hz-22 kHz unweighted
CMRR @ Unity Gain (Typical)
>70 dB
CMRR @ 40 dB Gain (Typical)
>90 dB

Input/Output Characteristics

Frequency Response @ 48 kHz Sample Rate
0 dB to -1 dB 20 Hz - 20 kHz
Dynamic Range, Analogue In to Analogue Out
106 dB 22 Hz - 22 kHz unweighted
A/D Dynamic Range, Preamplifier and Converter (Typical)
109 dB 22 Hz - 22 kHz unweighted
D/A Dynamic Range, Converter and Output (Typical)
109 dB 22 Hz - 22 kHz unweighted
Crosstalk Rejection @ 1 kHz, Adjacent Channels
100 dB
Output level, XLR Connectors (Nominal / Maximum)
+4 dBu / +21 dBu
Output Impedance, XLR Connectors (Unbalanced/Balanced)
50 Ω / 50 Ω
Input impedance, TRS Connectors (Unbalanced/Balanced)
20 kΩ / 40 kΩ
Non-Clip Maximum Input Level, TRS Connectors
+21 dBu
Output Level, TRS (Nominal / Maximum)
+4 dBu / +21 dBu
Output Impedance, TRS (Unbalanced / Balanced)
50 Ω / 50 Ω
Phones Output Impedance / Maximum output Leve
l 40 Ω / +21 dBu (Stereo)
Residual Noise Level, Out 1-16 XLR Connectors, Unity Gain
-85 dBu 22 Hz-22 kHz unweighted
Residual Noise Level, Out 1-16 XLR Connectors, Muted
-88 dBu 22 Hz-22 kHz unweighted
Residual Noise Level, TRS and Monitor out XLR Connectors
-83 dBu 22 Hz-22 kHz unweighted

Display

Main Screen
7” TFT LCD, 800 x 480 Resolution, 262k Colours
Channel LCD Screen
128 x 64 LCD with RGB Colour Backlight
Main Meter
24 Segment (-57 dB to Clip

Power

Switch-Mode Power Supply Auto-Ranging
100-240 VAC (50/60 Hz) ± 10%
Power Consumption
120 W

Physical

Standard Operating Temperature Range
5°C to 40°C (41°F to 104°F)
Dimensions
891 x 612 x 256 mm
Weight
24.5 kg

MIDAS PRO seriesのHAが32基あるのは嬉しいですね。それに加えてAUX inputが1-6 TRS Phoneで用意されています。USB memoryも独立した入力が用意されています。

出力はXLRが16回路、AUX OutがやはりTRS-Phoneで1-6用意されています。AUX 5/6はRCA端子も用意されています。

XLR出力は16基用意されており内部バスをアサインして使用します。アサイン可能なバスはMIX Bus 16、Matrix 1-6、Stereo です。

また、AES50に対応しており、最大96入力と96出力の割り当てが可能です。Chに立ち上がるのは40ですが、つないでおいて、SCENEで呼び出す、ということが可能です。

8 DCA、6 mute グループも装備しています。

Faderは25本用意されており、切り替えはInput系16本+Output系8本+Stereo固定1本となっています。左側の入力16本は[Input 1-16],[Input 17-32],[AUX 1-6+USB],[BUS Master 1-16], 出力系の8本は[DCA 1-8],[BUS 1-8],[BUS 9-16],[Matrix 1-6 + C]に切り替えが可能です。一番右のStereo Faderは基本的にはStereoのL/RのMaster Faderですが、MonitorのVol Faderにアサインすることも可能です。

ちょっと残念なのがCUSTOM LAYERが存在しないことです。

ProcessingはSelected Channel方式です。信号は基本的にHA -> Gate/Expander -> EQ -> Compressor と処理されますが、EQとCompressorの順序は入れ替えることが可能です。Mix BusへのSend PointはInput,Pre EQ, Post EQ, Pre Fader, Post Faderから選択可能ですがBus2本ずつのセレクトとなります。

エフェクトはステレオで8系統装備で初期設定ではBUS13-16がSend/Return系に設定されています。エフェクトはReverb、DDL、Graphic EQなど標準的なものから「PA Consoleにコレ必要?」というものまであります。BUSやChannelにインサート可能です。インサートはAUX1-6のIn/Outを使用して外部ハードをInsertすることも可能です。

Graphic EQはch9-16の8本Faderにアサインしてフィジカルに操作可能です。

デジタルコンソールに必須のショートカットですが、4ノブ+8ボタンが3セット用意されています。

ノブにはCompのRatioやAttackなどをアサイン可能ですしボタンはBUS MuteやFx Edit画面の呼び出しなどがアサイン可能です。

Faderの奥には各チャンネルごとにDisplayが装備されておりChannel NameやIconが表示されます。色も指定可能です。

InputとChannelのアサインは基本はInpu1-> Ch1, ..., InpuX-> ChXと初期設定されていますが、個別に変更することが可能です。いわゆる「内部パッチを変更」というやつですね。

基本的な設定はM32本体でも行えますが、M32 EDITなるソフトを使用するとより迅速に設定が可能です。単純にKeyboradとPointing Deaiceが使えるからEditが早い、という以上によく考えられたEditorです。

Sends on Fader(以下「SoF」)機能は非常によく考えられており、Fader Pannelのほぼ中央の[Fader FLIP]で機能します。よくあるSoFはAUX ○に対してどのチャンネルがどのくらい送られているかをFaderで表示します。アナログミキサーですとAUXノブを横に見ている状況です。

M32(だけでは無いかもしれませんが)のSoFは上記の標準的なSoFに加えて、SELectしたの入力チャンネルがそれぞれのAUXにどのくらい送られているかをFaderで表すことが可能です。
アナログ・ミキサーで表現すると、よくあるSoFはAUXILIARYを横に見ていく、のに対しM32のSOFはChannelのAUXILIARYを縦に見ていく事も可能です。
「Syncのソースうっすら全体に送っといてください。」みたいなときにはAUXの数だけSoFを切り替えることなく設定が可能です。大した時間の差は無いのかもしれませんが、オムニバスに出演者が入れ替わるFesのような現場では歓迎される機能です。

Sound Impression of M32

さて今回は某イベントのモニターコンソールとして使用してみました。

入力は30回線ほどになりました。加えてAUX InにHouse Talk backとHouse ConsoleからのMisc. outをステレオで受けることにしました。

F/BのTalk BackはM32のTalkback Inでも良かったのですが、今回はChに立ち上げることにしました。別のタイミングでTalkback機能も使ってみようと思います。TalkbackはMixBus 1-16、L/R, Monoにアサイン可能です。

出力は最大7系統のWedge/Sideの回線と In-Ear Monitorの回線3系統です(10回線を同時使用したわけではありませんが)。

MixBus 1-7 をそれぞれOUT1-7にアサインし、MixBus 9-11をIEMの回線としてOUT 9-11にアサイン、EFX 5-8にDual Mono Graphic EQをアサインしMixBus1-7にインサートしました。

Basicな状態はM32 Editor(Mac/Winで使用可能。Free DL可)で作っておいたので0からのsetupではありません。

SHURE SM58のHA Gainを27dBに設定しハウリングカットです。カットにはWi-Fi接続したiPadを用いました。

メーカーが異なっていますのでHAのキャラも異なりノーマルの状態での音質もいつものコンソールと別物です。やはりHAのキャラクターって大事だな、と再認識です。

MIDAS XL48を試した時の感動に似ています(まぁ、当たり前といえば当たり前です-_-)。

iPadのappsも非常にわかりやすく操作に違和感はありません。

スピーカーからの音声は張りがあり、抜けよい音が耳に届きます。スピーカーの特性のに起因する部分は仕方ありませんが、いつもより音量を抑えてもしっかり耳に届きます。モニターコンソールにM32を採用した今回の目論見は成功です。

となるとやはりFoHのConsoleとして使用したくなるのが人情ですが、その機会も得ました。

モニターの時に感じていた音の良さ、ニュートラルな音質は今回も健在でEQの操作やFader操作のレスポンスも好印象です。

ちょっと気になったというか、改善できるといいなぁと感じた点をいくつか...

逆に好印象な点を記載します。

この辺りでしょうか。

Afterwords

いかがでしょうか。デジタル・ミキサーと言うと多機能で複合的な印象を受ける方もいるかも知れませんが、コンパクトなボディに多くの機能が非常に考えられて格納されている印象です。

そうそう、電源をOFFにするときにはいきなりPower SwをOFFにするのではなく[SET UP]からShout Downを選んで落とす必要があります。

期間限定で特価です。

MIDAS,M32 画像

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