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L-Acoustics
ARCS

Product Overview

今回のプロダクトレビューはSpeakerです。しかもSR Loudspeakerです。いままでRecording系の機材が多かったのでとても新鮮です。
さて流石の僕もコレを単体で組んで音出してレビューを書くほど酔狂ではありません。
きっちり本番で、SRの現場で試してきました。
FoHのシステムはARCS 6対向 SB2182対向というシステムです。Power AmpはL-Acousticsの適正アンプ。ProcessorにはLake Contourを採用しました。筑波大学の学園祭のStageの現場で使用しました。
野外でオーディエンスエリアが広く、しかもバンドや、クラブ系のイベントもあるのでハイクオリティな音質を提供する必要があります。
「最悪声が聞こえればよい」という場内アナウンスなどとは程遠い現場です。
ARCSにはWavefront Sculpture Technologyが採用されており、端的に言うと「複数台数のスピーカーを1台のスピーカーのごとく作動させる」技術です。
FoHのSpeakerの設置の仕方で、音が決まるといっても過言では無い部分があります。どんなにG.EQで補正しようとむちゃくちゃに設置されたSpeakerは、正確にきちんと設置されたSpeakerにはかないません。
水平指向角:22.5°(対称)、非対称垂直指向角60°(下20°)を持っています。
周波数特性は 63-18k Hz,バイアンプ駆動になっており、出力音圧はLF:99dB SPL,HF:109dB SPL (2.83Vrms@1m)です。
ARCSのすごいところは本体も22.5度の扇形のような形をしており、2台組み合わせると45°,4台で90°の指向角をかなり正確に作ることが出来ます。側面に沿ってみれば、何処までがカバーエリアなのかが簡単に分かります。壁面に沿って設置しても干渉などが最小限です。
展覧会の時に聞いていたときに、携帯がなったので通話していたのですが、指向角を外れると、普通に電話できます。カバーエリア内ではそれなりの音量が鳴っているにも関わらずです。
コレがW.S.T(=Wavefront Sculpture Technology)です。必要台数を使わなければならない、という部分はあるのかもしれませんが、かなり広いエリアに同じクオリティのサウンドを届けることが可能です。
音質はユーロピアンな感じで落ち着きがあり、どっしりしています。ふくよかで密度の高い中域、耳に痛くなく歪感など皆無な高域、体を揺さぶる低域(コレはSB218の受け持つ部分でしょうけど...)。当店SR sectionのSpeakerはApogee Soundというブランドのものでアメリカンな感じのサウンドなので、とても新鮮でした。
適度に派手さもあり、とてもハンドリングしやすそうな印象です。
コンソールとprocessor,Lake Contourの間にDN360を挟んでおいたのですが、実際には125Hzを2dB cutだけです。Speaker Systemとしての完成度の高さが伺えます。
音が拡散しないので音圧もあり、無駄にspeakerをドライブさせなくてすみます。また防水仕様というわけではないのですが、非常に悪天候に対して強く作られています。
実際ARCSを使用したときの学園祭は悪天候だったのですが、Speakerシステムは何の影響を受けることもなく最後まで美音を奏でていました。
この安定性は魅力ですね。
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checker:Takumi Otani

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