GOURD
1369P

GOURDの新製品1369Pを試す機会を得ました。シングルコアの楽器用ケーブルです。

4266,1192,2379,1212など個性あふれるケーブルを生産しているメーカーの新製品です。事前情報が少なかったので先入観のない状態のチェックです。早速見ていきましょう。

Product Overview of 1369P

直径が7mmのしなやかケーブルです。取り回しもしやすそうです。7mmなので少し太い,という印象を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

シールディングは導電PVC+編組シールドでなされているとのことです。プラグの形状はL-L,S-S,L-Sの3種類がラインナップされており,長さは0.2m/0.4m/0.6m/3.0m/5.0m/7.0mとなります。1mなどのラインナップされていないケーブルは受注での対応となります。ラック内配線などラインナップされていない長さをご希望の方ご相談ください。

Sound Impression of 1369P

さて,早速楽器につないでのチェックです。まずはベースから。

Belden 8412との比較です。差し替えると少し音量が大きくなったように感じます。中低域に程よい量感とダンピング感,高域もぎらつくことなく前に出て来る印象です。

全体的に一回り派手になったというのが一番伝わりやすいかもしれません。

次にギターです。

こちらのほうが分かりやすかったですね。

まず比較前のケーブルで簡単にクリーントーンで音を作り1369に差し替えます。前述のとおり低域がしっかりして,高域もきらびやかに伸びています。Trebleのノブを思わず下げたくらいですからその差が如何程のものか伝わると思います。

弊社スクールのGt講師にも印象を求めてみました。

高域の伸びがあり,シングルコイルのクランチトーンだとちょっと耳が痛いかもしれないけどアコギなどだと埋もれることが無いので良いのではないか,とのことです。また強めにひずませたハムバッカーなど低域にエネルギーが寄りがちな音色でも威力を発揮しそうだ,と。

更にシンセサイザーでも試してみました。まずはPiano。

高域のアタックが出てきてFilterを開いたかのような差があります。低音部もしっかりしてEQを掛けたように違います。

次にViolinです。高域のザラッとした感じが聞こえてきてリアルな感じです。

更にSynth Lead,Ensembleなどいろいろ切り替えてみましたが明らかに1369のほうが好印象です。共通して言えるのはちょっとEQで派手にした感じの音,とイイましょうか。EQでも作れるのかもしれませんが,程度問題でヒスノイズが気になる場合もありますので抜けが悪い,EQで高域をブーストしている,という人は是非試してほしいケーブルです。

20151202追記

常連のお客さんが「ギターのケーブルをちょっと模索していてなんかお勧めある?」と来てくれたのですが「あるよ!」とドラマ「HERO」マスターのようなことを伝えてさっそく試奏してもらいました。

Crunch,Overdrive系の音色でいろいろ試していたようですが,「なんか気に入った!」とお買い上げ頂きました。ポイントは

  • 弦1本1本の響きがきちんと判るところ。
  • 歪ませなくてもしっかり量感が感じられるので,歪みを浅くできるところ。

とのことでした。その後のスタジオリハでもさっそく使用してみたとのことですが,メンバーの評判もよく,「この音を活かしたフレージングなどいろいろできることが増えそうだ」,と後日嬉しそうに話してくれました。

Afterwords

フラット,とは違うのかもしれませんが楽器用ケーブルは多少癖があったほうが面白いと僕は思いますし,この変化は好みの差はあれ楽器演る人は好きなんじゃないかなと思います。

自宅のSynth用に2本買おうかと思案しています。

つくば店店頭で試せますのでお気軽にご来店ください。

GOURD,1369P 画像

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