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Empirical Labs
EL7 FATSO Jr.

Empirical LabsのFATSO Jrのレビューです。
まずコレはどういう機材なのかということですが、FATSO="Full Analog Tape Simulatior and Optimizer with classic knee compression"の略だそうで、強引に分類してしまうとダイナミクス系の仲間ということになるのかも知れませんが、デザインコンセプトは明らかに普通のダイナミクスとは異なっています。
では、パネルを細かく見ていきましょう。
Empirical Labsの製品に共通の大きなInputとOutputが目を引きますね。
コントロールはこのつまみに加え
[COMP]
[Warmth]
[Bypass]
のボタンのみです。
[Warmth]をch1/2同時に押すとステレオリンクになります。
EL7 FATSO Jr.にはThresholdのつまみがありません。1176等と同様で、Thresholdは固定されていてinputをあげることによりThresholdに当てに行く、というタイプのコンプです。
切替の内容は
[COMP] compressor typeを切替。"BUSS" "G.P." "SPANK"の3種類
  "BUSS":ratio=2:1,soft knee,slow attack,fast release
  "G.P.":middium attack,slow release. LA2/LA3 Joemeekのシミュレート
  "SPANK":初期SSlのT/B コンプのシミュレート
[Warmth] Tape Simulatorを1-7の7段階でコントロール
[Bypass] BypassとTranny(トランス特性の再現)、ノーマル作動を切替。
EL7 FATSO Jr.
今回のチェックは
1.)Kick,Snare,Bassに単独インサート
2.)2Mixにインサートしてトータルコンプのように使用
してみました。
1.)Recordingのラフミックスを作っているときにそれぞれインサートしてみました。個人的に良い結果が得られたのはSnとBassです。
SnはまさしくアナログTapeに突っ込んだ感じのあの音に近い状態を得ることが出来ました。嫌味の無い耳に心地よい音です。
Bassに関してはブリブリとまではいかない、程よい存在感を出してくれます。安価なコンパクトエフェクタでは出せない存在感ですね。
2.)コレは徳次郎と一緒に試聴しました。あまりつぶさなかったのですが、良い感じにまとまってくれました。このラフミックは30分程度でとりあえず作ったのでレベルの変動もある程度あるのですが、それを程よく均してくれます。サーキットバイパスで聞き比べましたが、音量をそれえて切替で聴いてみても、音量だけでなくLo-Midあたりに心地よいrockな存在感を感じます。
「まぁ、こんなもんかな。ラフだし」と一旦OKを出した2mixが,バイパスを押すと急に貧弱に思えてきます。Low-midがふくよかになっていたのでしょう。音源の音楽性もあって今回はFATSOを通した方が大正解です。
音圧も嫌味なく上がります。
コレは結構重要で、いわゆる「コンプくさい」音にならないのです。プラグインでは出せない一味とはこういうものかも知れません。
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checker:Takumi Otani

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