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Drawmer
1960 (modified)

今回はDrawmer 1960です。
もう定番の感のある製品です。発売された時は結構話題になりましたね。フロントパネルも微妙に現在とは異なっていました。

Product Overview of 1960

とりあえず外観から見てみましょう。

Panel

飽きのこない、シンプルなデザインですね。2ch仕様でMic/Line/Aux(=Inst)の入力をセレクトできます。Aux端子はひとつしかありません。この1960はコンプレッサーも装備しています。Attackは3種類,Releaseは6種類の中からセレクトして設定します。
基本的にRatioは2.5:1で固定のようですが、あまり不便を感じません。不思議なものです。僕があまりHi Ratioの設定をあまりしないからかも知れません。
Inputは3種類対応しておりMic/Line/Inst(=Aux)の入力が可能です。コンプの前にHPFが装備されており、OFF/50Hz/100Hzの3種類から選択可能です。

周波数特性は10Hz-22kHz/-1dB、後述しますが、実際に聞いた音はフラットとは言いがたい印象です。

Sound Impression of 1960

実際の音ですが、シンプルな外観とは裏腹に結構癖があります。中域にパンチと粘りがあり、うまく使わないとすぐ中域が飽和します。おそらくHAの特性なのだと思います。Compressor部は真空管搭載なのですが、意外と素直です。ただこの中域を生かして僕はSnやGtなどに良く使用します。声にも非常に魅力の音質ですね。
Gainは0dBからあり、インピーダンスマッチングさえ取れればLineを入力できます。もちろんLine端子も別にありますが、流石に業務機、Line端子を選んだ場合には、Gainが効きません。+4dBuで固定です。
ステレオリンクが可能なのでトータルコンプとしても使用可能です。

昔Liveの時にトータルに使用したことがありますが、非常に良かったです。無理やりつぶさなくても通しただけでまとまってくれました。
また最近もMixing時にTotal Compとして使用するのですが、若干の癖が、楽曲とマッチすれば非常に強い味方になります。ブリティッシュ系の音が好きな方にはたまらないでしょう。
逆にアメリカンなスッキリした音、となるとちょっと違うのかなと思います。
メータもSifam製で高精度に反応します。Dynamics系のメータは意外と重要ですからね。業務機はこういうところもしっかりしていて安心です。

よくできたアナログは(得るもの) > (失うもの)という印象が有りますが、1960得るものが多い機材だと思います。コンプレッションに加えて、キャラクターまで付いてきますから。

前述の通り、1960はAux inを装備しており、BassやGtのLine収録にも適しています。
ただ回路設計上わざと歪むようにしてあるため、クリーンな音を求める人にはちょっと違うかもしれません。Gainを下げ目にして、Outputをあげればそういう音も収録可能です。
Aux inにはTreble/BassのEQも装備していますので音作りにも利用できますし、もちろんCompressorは使用可能です。

Afterwords

若干癖が強めなのでオールマイティに勧められる機材ではないのですが、強烈な個性をもち、Rock/Bluesとは非常に相性の良い機材でしょう。

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