Microtech Gefell   KEM 975 Satin Nickel

KME 975は、基準軸に対して回転対称ではない感度の指向性分布を持っています。カーディオイド平面マイクロホン」という名称は、この特殊な指向性分布(フラットカーディオイド)に由来しています。極性パターンについては、KEM 975 は水平面では開度 120 度のカーディオイドマイクロホンの特徴を持ち、垂直面では開度 30 度の指向性マイクロホンの特徴を持っています。カプセルの位置に調整された信号処理により、垂直方向の30度の開度は、上部周波数範囲全体で約800Hz以上で一定に保たれています。
このマイクロホンの高い指向性選択性は、有用な音と妨害ノイズの入射方向の知識を必要とします。KEM 975を慎重に調整すればするほど、より良い結果が得られます。最適な調整は、保護グリルの内側に取り付けられたLEDポジションインジケーターで簡単に行うことができます。
音響トランスデューサーには、金スパッタリングされたポリエステル膜を使用したM 300/M 21シリーズの高品質なスモールメンブレンコンデンサーカプセルを8個使用しています。KEM 975の振幅周波数特性は、2kHzから12kHzの間で2dBの増加を示し、発話と高域の明瞭度を向上させています。
KEM 975に接続可能なオプションのデルタカプセルは、約800Hz以下の周波数範囲で指向性と指向性を増加させます。これにより、デルタカプセルを装着したKEM 975の指向性指数は、100Hz以下の低い周波数でも9dBのほぼ一定の周波数指向性を示します。デルタカプセルはKEM 975によって自動的に認識され、信号処理はそれに応じて調整されます。デルタカプセルが接続されていても、完全な信号処理はアナログのままであるため、レイテンシーはありません。
KEM 975が正しく設置され、位置合わせが行われていれば、音源がマイクに近づくにつれて感度は低下します。最も距離が長い音源が最大感度の範囲内にあります。音源がマイクに近づくにつれ、最大感度の範囲から離れていきます。このようにして、音源の接近によるレベルアップを補正しています。この補正の強さは、位置や角度の設定を工夫することで変化させることができます。
KEM 975の回路設計には、使用されるカプセルとそのラインアレイ配置のために特別に設計された、特に低ノイズのインピーダンス・コンバータ技術が含まれています。電源で調整可能な5つの増幅レベルにより、最大152dBまでの音圧レベルに対して非常に大きなダイナミックレンジを可能にし、最大0.5%の歪率を実現します。15dB(A)の等価ノイズレベルとの組み合わせにより、低音圧の低ノイズ伝送と非常に高い音圧の歪みのない表現が可能となります。マイクと電源ユニットの接続には、5ピンのXLR接続ケーブルを使用しています。このケーブルは、音声信号と必要なカプセル電源の両方を通します。電源ユニットでは、トランスバランス3ピンXLRオスコネクタを使用して音声信号を出力します。グランド・ループをなくすために、N 975 の背面にある「グランド・リフト」スイッチを使ってグランド接続を遮断することができます。N975を主電源に接続するために、アース接点付きのIECコネクタが使用されます。電源電圧は 230 V または 115 V に設定できます。