Gibson J-45 1942年製 中古にて入荷です!
「ギブソンJ-45永久保存ガイド」(晋遊舎ムック/2011)にて、「1942年製」として紹介されていた個体です。
年式相応の傷、ウェザーチェックのほか、経年変化によりブレイシングに反りが見られ端が僅かに浮いておりますが、目立つ修理痕などはなく非常に良いコンディションを保っております。
パーツ類につきましてはナット、サドル、フレットが交換されております。
ハードケース(非純正)付属いたします。
Gibson / J-45 はMartin / D-28と並びアコースティックギターの代表格として君臨してきた名器。
20世紀初頭、アンサンブルでも埋もれることのない豊かなボリュームを出せるギターが求められるようになり、Martinは当時存在していたOO、OOOサイズをさらに上回るDreadnoughtサイズのモデルを1910年代に開発。
当時の音楽出版社であったOliver Ditson Companyへの提供などを経て、1931年に後の定番モデルである「D-28」が、その翌年には「D-18」が登場していくこととなります。
一方19世紀末に起源をもつGibsonは当初ヴァイオリンなどの擦弦楽器に影響を受けた独自のデザインを確立し、マンドリンやアーチトップギターを展開しておりましたが、先述の音量問題やMartinのDサイズを受けて1934年にフラットトップの「Jumbo」が登場。これがラウンドショルダー・ジャンボ・ボディを採用したアコースティックギターの基本形となります。
その後「J-35」、そしてその上位モデル的位置づけの「J-55」といったモデルを経て、1942年に「J-35」を引き継ぐ形で「J-45」が発売されます。第二次世界大戦中という激動の時代を乗り越えたJ-45は様々なマイナーチェンジを繰り返しながらGibsonの代表モデルとしての地位を確立していきます。
1970年代にはスクエアショルダーへと移行したためオリジナルという意味でのJ-45の歴史は一度幕を閉じます。
しかし90年代にラウンドショルダーが復活。発売から80年が経過した現在も国内外問わず数多くのプレイヤーの愛機として、そして多くの人の憧れのモデルとして人気を博しております。
そんな長い歴史を持つJ-45の記念すべき初年度個体である本機は、ゴールドのシルク・スクリーンによるスクリプトロゴと「ONLY A GIBSON IS GOOD ENOUGH.」と書かれた旗状の装飾があしらわれた、通称「バナーモデル」と呼ばれる1本。
後年のモデルと比べるとひと回り小さいティアドロップピックガード、長方形型のレクタンギュラー・ブリッジ、先端に行くにつれ厚みが薄くなるテーパーヘッドに、片側3連オープンバックタイプのKLUSONペグと1940年代の個体にのみ見られた仕様がそのまま生きております。
そして特筆すべきはその材構成。J-45といえばスプルーストップ/マホガニーサイド&バックのボディに、マホガニーネック、ローズ指板(本個体はもちろんハカランダです)という組み合わせですが、本個体はトップ材にマホガニーが採用されています。
これは物資不足に見舞われた戦中期の1940年代前半にのみ見られたイレギュラーな仕様であり、J-45の長い歴史を見ても極めて珍しい個体となっております。
サウンドは所謂"激鳴り"というわけではありませんが、ギブソン特有のコードストローク時の歯切れの良さはもちろん健在。どこか優しくも立体感のある低音域も非常に心地よく、座って弾いた際にはボディ全体が生み出す響きがしっかり伝わってくる感覚もあり、思わずずっと弾いていたくなるような魅力があります。
全体のコンディションについてはウェザーチェックはびっしりと入っているものの目立った修理痕はなく、
年式を考えればかなり良い状態を保っております。
また、ナット、サドル、フレットは交換されているものの、ネックコンディションは現状ほぼまっすぐ、6弦12フレットで約2.1mm、1弦12フレットで約1.9mmと演奏性も良好です。
吉田拓郎氏、奥田民生氏、斉藤和義氏など日本を代表するアーティストの愛機としても活躍してきた生きる伝説「J-45」。その始まりともいえる貴重な1本を是非。
※こちらの商品は送料無料の対象外となります。送料をお見積りいたしますのでお問い合わせください。